Pucelleダイヤリー
オタ話全開と親バカ日記 たまにSSも載せてみたり
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小惑星イトカワの探査機である『はやぶさ』が無事地球に帰還しました。
探査機が月以外の天体に行き、地球に戻ってくるというのは世界初の快挙だそうです。
テレビや新聞等でずっと注目しておりましたが、まぁ、順調な旅ではなかったですよね。
エンジンは途中で故障したり、一度は行方不明にもなりませんでしたっけ?
けれど結局はイトカワに軟着陸に成功し、もしかしたらイトカワの砂がカプセルの中に入っているかもしれないという。
もし成功していたら、すごい事だけど、出来てなくてもいい。
7年間、60億キロもの旅をたった一人(一機……とは言いたくない)でやり遂げたんだもん。
それだけでもいいよ
そうだね、milkyさん!
さて、この『はやぶさ』
地球に帰還できたのですが、本体は大気圏突入の際に燃え尽き、流れ星となって消えていく運命なんですよね。
その光景は今朝のニュースで見て、それだけでも胸がつまったのですが……
夜、『はやぶさ』が撮った最後の写真ラストショットを観る機会がありまして、それを目にしたとたん号泣しました。
すみません、この記事を打っている今も涙がボロボロと止まらないんです。
拍手コメのお返事も続きからするつもりだったのですが、今はとても出来ません。
もう目にされている方もいるでしょうが、『はやぶさ』が最期に取った写真。
それは、「地球」だったんです。
ただの探査機が地球を撮ったのではないんです。
この写真は、探査機が私たちに向けて撮った地球ではなく、最後にはやぶさに地球を見せてあげた写真なんです。
長い長い孤独の旅を終えた「はやぶさ」
カプセルを残して、自身は燃え尽きてしまう「はやぶさ」
技術者の方々は、「はやぶさ」に最後に地球を見せてあげて、写真を撮らせてあげたかったんだそうです。
けれど、はやぶさは小惑星探査機です。
そのためにカメラは底面に設置されており、地球に向けられてはいません。
そして「はやぶさ」自身も姿勢制御のエンジンは全て故障をしているなど、ボロボロになっていたそうです。
それでも「はやぶさ」は技術者の方々からの最後の指示である
「振りかえって、地球を見るんだ」
をやり遂げてくれた。
カプセルを放出して大気圏に突入するまでの3時間。
最後の力を振り絞って、180度向きを変え「地球を振りかえり」その姿を撮ってくれました。
はやぶさはこの3時間に5枚の写真を撮ったそうですが、いずれも失敗。
最後の最後、大気圏突入直前に撮った写真が成功したそうです。
この写真の直後にはやぶさは流れ星となりました。
このお話を知って写真をみて、心から思います。
はやぶさ
君は最後にちゃんと地球を見る事ができたんだね。
ふるさとは7年間も一人で旅を続けた君を、青い輝きで迎えたことでしょう。
そして君はどんな気持ちで地球の姿を目にとどめたの?
地球に帰って星になった君。
お帰りなさい。
お疲れ様でした。
私は、この1枚は今までのあらゆる地球の写真の中で、もっとも美しい「地球」だと思います。
twitpic.com/1wh78q
宇宙機構の技術者の皆さん、最後にはやぶさに地球を見させてあげて、有難う。
科学者の方々はみんな優しいロマンチストなんだって事が嬉しいです。