Pucelleダイヤリー
オタ話全開と親バカ日記 たまにSSも載せてみたり
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みわっちさんの堂上のドキドキ素敵絵とコラボさせて頂いた「その笑顔、反則」
その数分~数秒前の堂上ですww
割と糖分控え目(当社比)……だと思います。
では、畳んだ先からどうぞです~~~☆
きみの朝
次第に明るさを増す瞼の中に、ゆっくりと意識を覚醒させた堂上が目を開ける。
真っ先に視界に入ったのは、見慣れないまでも覚えのあるオフホワイトの天井だ。
寮に備え付けられているものよりも大きく、スプリングも上質のベッドの上。仰向けに横たわったまま髪をかき上げ、まだはっきりとはしない意識のまま、頭を室内へと向けた。
外は朝が訪れているのだろうが、その眩しさも閉じられたカーテン越しで和らいでいる。
ただ、わずかの隙間から差し込む陽光が自然の織りなすスポットライトのようにローテーブルの上に置かれた堂上の時計を照らしていた。
今が何時なのかなど、知るべくもないが、慌てる頃合いではないだろう。
寝起きの気だるさも少しずつ抜けてきたところで、次に傍らに寄り添い眠る郁を抱き寄せると、柔らかな髪に顔を埋め唇をあてた。
郁とこうして夜を過ごすようになってまだ間もない。
正直、恋人と呼ぶ相手と朝を迎えた事はある。
しかし、愛しい女性と同じ朝を分かち合う事が、これほど幸福に満ちあふれたものだとは知らなかった。
カーテンの向こうの世界がどうであろうが、知ったことか。
1日の始まりを歌っているであろう鳥達のさえずりでさえ、遠い世界の出来事だ。
今この時 、腕の中に郁がいれば後は何もいらない。
そんな事を本気で考えている自分に笑える。
いったい、いくつだ俺は。
笑いは自嘲に変わるが、こんな自分も嫌いではないのだから、既に末期だ。
郁は未だ深い眠りの中で目覚める気配はない。
昨夜は無理をさせた自覚はあるから、あと少し眠らせてあげたい。
自分ももうひと寝入りするかと思っても、生憎こっちの目覚めは完了しているようだ。
かといって、起き上がる気にもなれない。
「う……ん」
このままでいるのも悪くないな。
そう考えている時に郁が身じろぎをした。
そのまま打った寝返りに合わせ、堂上も郁を抱えていた腕を離す。
すべらかな郁の肌を手放すは惜しいが、このままでは郁の寝顔を堪能できないという単純な理由からだ。
普段から実年齢より若く見られる恋人だが、こうして眠っている郁は更にあどけなさが増し、出会った頃の面影を容易に見つける事が出来る。
そっと腕を伸ばし頬に触れ、指先で輪郭何度もなぞる。
愛しい。
誰かを愛するという事、愛しいと思う事は、頭で理解するのではなく、胸の内に宿り、心の奥底から湧き出るのだと。
分かってしまえば当たり前でも、本当の意味では分かっていなかったのだと、堂上は郁によって教えられた。
郁の口元は柔らかく結ばれていて、そんな恋人をいつまでも眺めていたい。
だが。
「郁、起きろ」
小さな頭を撫で、髪をすくいながら郁の耳元に囁いた。
幸せそうな眠りを妨げたくないのは真実なのに、同時に自分のいる世界にひきよせたいのも、また真実。
何という強欲。
だが、構うものか。
今はまだ閉じられている瞳が開かれ、自分を恥ずかしげに見つめてくれるのを心待ちにしながら、郁を本格的に起こす事に決めた。
肩を揺するか、頬を叩くか。
しばしの思案の後に浮かんだ思い付きに苦笑した。
こんな思い付き、自分しかいない状況でなければ絶対に実行しない。
そう。今この小さな世界に存在するのは二人だけだ。
しかも郁の意識は夢の国。
「お姫様を起こすのは、キスとしたもんだろう」
面と向かっては言えない思い付きをつぶやき、軽く音をたて唇にキスを落とす。
次に瞼に。
「俺のところに戻ってこい」
さっきよりも耳元近くに唇を寄せ囁いた。
郁の睫がゆれ、喉の奥から声が漏れた。
目が覚めた時。
まだ共寝に馴れない郁がどんな可愛い反応を見せてくれるのか。数パターンをを予想し、堂上の頬も緩んだ。
目覚めは近い。
それにより堂上の夜も明け、愛する人との朝が訪れる。
この数秒後に郁ちゃんが目を開いて堂上を見たとたん、昨夜の恥ずかしいイロイロを思い出し、リネンを頭からかぶっちゃうのでした^^
で、さらに数分後に堂上にリネンを引っぺがされるww
とにかく郁ちゃんとのお泊りデートで浮かれる堂上を書きたかっただけです。
この程度で浮かれてるかどうか……浮かれてると思うんですけど^^
このSSSはみわっちさんに捧げますww
郁ちゃんの寝顔が見たいな~~~とか、決しておねだりしている訳ではないですよ?(笑)